「女の子の顔カワイぃけど、なんか野暮ったいなぁ」
「ちょっと太ってない?」
「私がモデルやから、しゃぁないわw」
夏休みの宿題、技術家庭科の優秀作品展示会場での、作品を観にやってきた女子中学生たちの会話。
神戸市立中学校の総数84校、3万6317人の中学生たちの作品展示。会場はバンドー青少年科学館。
会場入り口に、中学校の制服をイメージしたカップルの紙人形が仲良く飾ってある。これがカワイイのだ。
みな自分の中学校を観ながら、他と比べて面白がっている。
「これ一体、誰が作ったん? すごぉー」
「なんか学校にいそうな子もおるでぇ」
「この中学校カワイぃ!ほんものの生地で作ったらもっとすごい」
「それ、りかちゃんやん」 と小学生の子どもたち。
「最近は詰襟とちゃうんやねぇ」
「ブレザーでみんな格好ええねぇ。私らの頃と制服ちゃうわぁ」
「こんな制服着てみたかった」 と親御さんたち。
手作り感満載の制服人形だけど、これだけ集まると魅了される。数の力を感じてしまう。それがそれぞれ、多分違う人の手によって作られたと感じる、個性も観てて面
白い。チームやねぇ、顔と制服のミスマッチの学校があったり、カップルのようなええ雰囲気のふたりがいたり。
「カワイぃ」は、今ではジャパンスマートの世界語のひとつ。制服がカワイイ、ランドセルがカワイイと、他国ではもてはやされている。関西空港の免税店では、ランドセルが販売されている。古今ところを、なんで気づかへんのか? ひと手間なんても言うてるけど、手先の器用さがカワイぃ、そこが魅力なんよねぇ。
手作り感が満載な中学生たちの作品をみていると、あぁこれがええんやなぁと。自分たちの周りの誰かのために、作ったカワイぃ作品。
出口では、技術家庭科の授業を無くそうとする動き、馬鹿げた動きだが。それに反対する署名をして、科学館を出た。日本という国は、頭脳と技術資源しかないから、科学技術立国として成立しているんだよねぇ。それなのに、変だよね。カワイぃクナイね。
忌野清志郎さん「君を信じてる」〜『GOD』を聴きながら@ KOBEポーアイ2014.10.04記
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