「父ちゃん、藤浪投手一軍復帰でいきなり投げるなぁ。大谷選手と対決するやろか」毎日曜日ごとに勝つサンデー兆治なんてすごい投手がいたが、日曜日ごとに活躍する藤浪投手を観に甲子園へと。そういえば親父と日曜日くらいしか球場なんて行けなかっしビールも当時売っていなかった。そしてトラッキーやBBことブリスキー・ザ・ ベアなんていなかった。子どもメニューなんてありゃしない。今ええ時代に成ったんやぁ。


「日ハムのキャラクター、なんかスマートやなぁ」関西からユルキャラってはじまったやん、だからそれをよしとせん人もおるからなぁ。でも仕草は関西人っぽいなぁ。キャラクターのプロフィールブックとか有ればええのになぁ。このキャラはあまりサインに応じないとかさぁ、おでんが好きだとか。人の頭をなでるとか。そう言えば幼い頃、息子はスラィリーに頭をよくなでられていた。「交流戦の方が、おもろいなぁ。ぬ いぐるみも両方おるし」


「なんで他のも来てへんの」北海道から三人も来るとたいへんなんやろなぁ。「おもろいなぁ」トラッキーと息ぴったり。きっと昨日ふたりで飲みに行ってんでぇ、明日はこうして観客笑わせたろって。「オリックスみたいにおもろい場内アナウンスしてくれればええのになぁ」そやなぁ。試合結果 なんてほんまは関係ない子どもにとってはこれで和める、それがええんよ。


「大谷選手って、でかぁ！」そやなぁ、ほんまに去年まで高校生やったん？威圧感もあるでぇ、レフト守ってはる人ほどじゃないけど。彼ほんまは気ええ奴なんやろなぁ、関西風やし。すごいんちゃうん、そりゃ人気出るでぇとおもったのはボクたちだけではなかった。


「球場っておもろいなぁ」どうしたん「大谷また打ったで、って阪神ファンが嬉しそうに叫んどった」そや、どんな試合でも、スゴいプレーとか、なんやぁこれスゴいってのがあるわけやもんなぁ。「テレビ中継みてても、おもろいとこ映せへんもんなぁ」これぞプロ、ライブ感、えぇでぇ野球場は。おまえ、またなに買うてきたんや。


「これスゴいで。阪神タイガースのヘルメットに入ったソフトクリーム」そんなもんどうするん？「え、ヘルメットもって帰る。これバカボンのパパにかぶせたろ思て」親子で観てはる人が多かった、甲子園球場の日曜日。それを眺めてるだけでも、なんかええなぁと幸せな気分にさせてくれた。藤浪投手は試合には勝ったが、大谷選手には負けた。2013.5.26＠西宮・甲子園球場。ＴＲＩＰＬＡＮＥ「ドリームメイカー」を聴きながら