「おっちゃんはカレー好き？」なんでそんなこときくん？「おいしいカレーやで。お昼」ほんま？「うん、言うとった。カレーやって。好きなだけ食べられるかなぁ」おっちゃんの分やろか。「おっちゃんもカレー？」お前なぁ、さっきそう言うたやろとは言えず。そんなもんである子どものはなしは繋がってるようでつながらん。「ええわぁ。人のもん欲しがったらあかん、ってかあちゃんに言われてる」


　 だんじりを引く子どもカラダはしんどそうだが、口は達者である。「手に豆できた。この豆食べられたらええのになぁ」ほやなぁ、食べられたらええのになぁ。疲れたか？もうすぐお昼ご飯やでぇ。「ほんまにカレーかなぁ」なんで？「外で食べるカレー美味しいやろ」そんなん言うたらかあちゃん悲しむでぇ。「だけどホンマやん。そとで食べるもんはなんでも美味しいで」そりゃなぁ、料理人さんが一所懸命作ってるからなぁ。


「くるくる寿司も外で食べるとおいしいで」？？「おっちゃんくるくる寿司食べた事ないん？くるくる巻いてる寿司ちゃうでぇ。くるくる回るねんで、お皿が」そんなん知ってるわい、と言うのは大人げない。話しを聴いていると。


「あんなぁ、家族で寿司食べに行ったら高いんやって。だからなぁ、一皿づつ食べるとお皿がたくさんで、それ見て満腹になるから、家族で行くのがくるくる寿司やで」なん皿食べるんや？「５皿かなぁ、あとデザート3個。デザートは外で食べるねんで。だけど電車のなかで食べたらあかんと言われてる」？？？


そんなことを子どもと喋りながら御影の町を練り歩いただんじりのお昼休み。


　 さぁカレーのお昼ご飯。 「おいしいなぁこのカレー」おっちゃんの分のカレーやろか？「おっちゃん、ちゃんと食べてから飲まんとあかんで。お父さんいつもそう言われてるで」どこの親父もつらいのぉ。「おっちゃん、ビール飲みたいのちゃう。ビールもろて来たろか。何本もとりに行かれへんのやろ」とビールを子どもが抱えてやってきた。ほんまようできたお子さんで。


「おっちゃん、外で飲むビールは最高やろ」そやんなぁ。だけどお前らの言う外で食べるって、外食じゃなくて、ホンマモンの外で食べることなんや。もうすぐ子どもの日2013.5.3＠中御影だんじり・弓弦羽神社春祭り、遠藤賢司 「カレーライス」を聴きながら