その年の暑さを感じ、夏を知ること。便利なクーラー効くなかでの毎日の生活と涼しく暮らす工夫の生活体験では、その夏をどう感じ記憶するか違いがでてくるのだろう、ってな研究はなされないのが不思議だ。フツーの生活、しあわせ度なんて、そこにあるとボクなんかはおもう。あつい夏になにをするか。
親と子の関係も、今年の夏はどんな夏だったのかをおんなじように実体験しているかどうか、ちゃううんやろうか。ボクがオジンなって、息子から「ワールドカップのときの夏は暑かったなぁ。大久保選手の凱旋試合すごかった。あの時流行ってたエコブーム覚えてる」って。
神戸で幼少から育った子どもは、夏は浴衣着てぎよんさん連れてってもらい、祇園祭で親に買ってもらったカブトムシやキリギリスが死ぬ
と夏も終わると信じてた。須磨ビーチでの海水浴○、テヶテヶテヶとビーチボーイズの「SUMAHAMA」を子どもごころにカッコええ曲やなぁと。ふと「この人たちの住むアメリカにもSUMAHAMAはあるんかぁ」すごいなぁと。それともSUNAHAMAといい間違えてるヘンな外国人さん?とおもったりもした。
そして、盆踊りの後の地蔵盆で夏休みが終わる。文化とは自分の子どものころのおもいと今のおもいが、それとなく一致することとちゃうやろか。それがあってはじめて親子関係もうまくいくんとちゃうやろか。いや親子関係だけでなく地域の人とうまくやっていけるんはおんなじ文化があるからちゃうやろか。
自分の子どもと同じ体験をする。ボクの子どもの頃とおんなじ体験をわが子にも親がやってくれてたように。お祭りみたいな日が限りなくつづくのが夏休みだ。親類縁者がお盆に集まったり、親類や親の友人の家に泊まりにいったり。子どもごころにワクワクしたのだ、それでいいのだ。
そして限りなくつづくとおもっていた夏休みは六甲山から吹く涼しい風とともに急におわる。
長田の商店街に徳島から阿波踊りの連の方々が来られていると聞き、見物に。阿波踊りの鐘と太鼓の音に熱い夏を感じ、観てるだけで汗びっしょり。「とうちゃん徳島行って阿波踊りも観てみたいなぁ」観るよりも踊る方がおもろそうやでぇ。
近所のアグロの温泉で汗をながしてからホームズスタジアムへ。今年二度目のホームズスタジアム●。スタジアムへ歩いていく途中、川崎重工で造られてる新幹線をめざとく見つけた小鉄の息子は「とうちゃん、あれ『さくら』やで、桜島に行く新型新幹線や。向こうには九州で走る普通
車もあるで。乗りたいなぁ」と。「暑っうても、歩いてるとええことあるなぁ」そやなぁ。「九州新幹線もいっぺん乗ってみたいなぁ」そやなぁ。
「今日も勝つで!」自分が「勝利の女神」だと信じる息子は強気だ、勉強やスポーツでもその強気があればなぁ、、、とおもう親心。しかしなぜだか、息子とスタジアムへ行くと応援チームが勝ってしまう。「連勝記録更新だぁ!」それって、お前さんの連勝記録やろぉ、まぁ勝てばよし。今日は暑さとの勝負やと父さんはおもうなぁと。スタジアムの座席も焼けていて熱い。「サポーターの人もいす熱いから立ってんのかなぁ」そやなぁ。
前半とんとんと、立ち上がりの良さで点をいれたヴィッセル神戸。楽勝とおもわれた後半、暑さの中でなんだか停滞気味のところで失点。それでも大久保嘉人選手のとどめの凱旋ゴールで、歓喜。プロはやっぱり、当たり前のようにええ仕事すんなぁ。「カッコよすぎるなぁ」と子どもと大喜びの夏の一日、ヴィッセル神戸ありがとう、熱かった。2010.7.25@KOBE
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