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 5月5日こどもの日は、摩耶山(標高698m)に登った。神戸の摩耶山、星をすくう掬星台展望所は観光地なのだが、人が少ない。日本一の広さの国立公園、六甲山も今年のGWは、人出が6%減だそうだ。「千円で乗り放題」で人の心理として「ちょっと遠くへ」もと取れる場所に。だから日本一の渋滞68キロで垂水と徳島が団子クルマ状態なんだ。神戸の夜景は掬星台から観ると、すばらしいのだけれど函館の函館山(標高333m)みたいにごちゃまんと人がいない。神戸観光地の不思議である。クルマで行けないのと、風のとおり道で寒いのが難点だけれど。この日も寒かった、おまけに雨が降ってきそうな雲行き。

  展望台で「人生の半分は夜なんだぁ」看板を息子が読んだもんだから、まわりの人が笑う。ロダンのように「人生の半分は夜」なんて小学生が言うと笑える。看板は「だから美しい夜景を観ることは大切」とつづくのだが、息子は「だからなんでやねん」と関西人らしくつっこむ。看板を見ながら「百万ドルの夜景言うても、どんな夜景なんやろね」と息子。たった百万ドルか、と思う。百年に一度というアホと一緒やね。「なまら、めっちゃ!ばりきれいや言うことやね」。

「見たいなぁ、そんなきれいな夜景なんやったら」と父ちゃんに催促する。「夕方登って夜景観て、どうやって真っ暗な山おりるん、うりぼうに襲われたらどうしょ」と心配する。「義経は真っ暗の山のなか子どもの頃修行したんやで、だからまっくらま山やで。お前も修行や」子どもはだじゃれが大好きだが、地名なんてだじゃれみたいなものも多い。その方が覚えやすい。「夏場は夜もロープウェイが動いてるから、大丈夫」「じゃぁ夏に、またこよ」と、約束させられてしまった。子どもは不思議と約束させるのが上手い。なんでそういう展開になるの?だけど「そうやなぁ」となって約束してしまうのだ。これはボクだけ?
  雨雲と突風のなか、お昼のおむすびも早々にカラダを冷やすとだめなので歩く。掬星台から摩耶天上寺へと向かった。

  摩耶山は仏教の聖母である摩耶夫人、お釈迦様のお母様から名がついた山。神戸には在日インド人の方が多く、そして摩耶山に登られる方も多い。その摩耶夫人をお祭りしているお寺が摩耶天上寺。また神戸の街からも山を臨めば「摩耶の大杉」とテレビ塔の林が見えるのが摩耶山。神戸の人が愛着を持っているお山のひとつ。ただ、「摩耶の大杉」は1976年摩耶山天上寺の大火災で、猛火をあびて樹勢が衰えて枯死してしまったが、幹周り8メートルの枯れた姿も美しい。大きな樹が好きな私のせいで、数多くの大きな樹を見ている息子も唖然。どっかーんと立っているのだ。

  私のリハビリも兼ねてのハイキングのため、山の上でもわざわざ坂を降りたり登ったりで遠回りしていると、やはり雨が降って来た。「とーちゃんどうすんの?ロープウェイ乗ろか」と私の身体を気づかう息子。しかし男たるものええかっこして「乗り物好きの息子をこどもの日くらい喜ばせよか」とロープウェイとケーブルカー乗って下山。下界は雨がやんでいた、世の中そんなもんであると悟り、「早よ下山したんやからこんどは海をハイキングじゃぁ」とけしかけて、山から海へ。

  須磨〜垂水の海岸国道2号線はクルマの団子状態、動く気配すら。ご苦労さんで、歩く方が早いよ。アウトレットというのが垂水海岸にある。ここも大勢の人、モノ、人、モノ。お店をひやかしで見ながし、となりの温泉へ。温泉も混んでいると思ったら、これが空いている。薬草サウナに炭酸泉にジャグジーに、ふたりで大はしゃぎ。山と海、そして温泉も楽しんだこどもの日でした。あ、明石焼きも食べたのじゃぁ。「おめでたい日はたこ焼きではなく、玉 子焼き」と神戸では常識なのである。2009年5月8日記。

〜写真は函館山で摩耶山からの神戸の夜景ではありません、函館です。そんなん観たら分かる、そのとおり。まやさんからの神戸の夜景は次回親子登山記で、乞う御期待!





子どもとともに良き日に。歳時記


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