インフルエンザ、確かに熱が出ればたいへんだ。しかし、今までもインフルエンザはあった。それを新型は怖いねんで、と人を煽るような報道があるのも事実。アナウンサーが「私は新型ワクチン打ちました」と自慢げに話す。喋って良い事わるい事の判断も出来ないしゃべりのプロ。
お金さえあれば助かるんか、これが今の日本の縮図かと気分がなえた。あんただけ助かればええんちゃうんやで、それにワクチンはそれが必要な人からとちゃいますか?と。
そのうち新型はなんでも、隔離なんてことに成らないかとそのほうが怖い。それはライ病を隔離したのと同じ愚行なんやろなぁと。でも人を煽動してしまうやからも居るので、とんでもない方向へ進むのが歴史の事実。新型インフルエンザで、イベントは自粛。いままでの季節性インフルエンザでも全世界での死亡者数は年間数十万人という。なぜさわがなかった?手洗い消毒の方法など、なぜ周知徹底せんかった?なんかちやうよなぁと。新型だとスゴイ!ニュースネタになるから騒ぐでなく、インフルエンザの予防をニュースにすべきとちゃううん。
「中止になったのかなぁ、参加証送って来ないし」息子が、カレンダーみつめながらつぶやく。きっと抽選ではずれたんやろなぁ、とボクはおもいながらもそうは言えない。毎年秋、息子が楽しみにしているのが「JT将棋日本シリーズ」。まめ将棋士たちの大会である。昨年からプロ公式戦も同時開催で、子どもたちが見つめる中プロ棋士の真剣勝負がみられる。開催日1週間前になっても、今年は参加証が来ない。毎日ポストをまず観る息子。なぐさめる言の葉をさがしてた。
そしたら、大会数日前に息子のもとに参加証が来た。「どこかで郵便迷ってたんかなぁ」と満面
の笑み。その顔みてたら、こっちまで嬉しなった。たぶんインフルエンザで参加キャンセルをみこしての追加なのかなぁともおもったりして。喜びのなか「将棋日本シリーズ」に参加させていただいた。
子どもは「今年は前よりも将棋消しゴムたくさんもらうぞ」と意気揚々。参加できたのがほんと嬉しかったのか、ねばりにねばって将棋する姿を、なんだかたのもしくおもえた。そやぁ、あきらめるなよ、と。
子どもの将棋大会のあとは、プロ公式戦。トーナメント戦なので、当日だれが勝ち上がってきているのかわからないので、今年はどなたの試合なのか、それも楽しみのひとつ。今年はなんと地元神戸の谷川浩司九段と加古川の久保利明棋王の大阪で関西対決の準決勝戦。これはすごい。
「うれしいなぁ、谷川さんの将棋をみれるなんて」と息子。「いやぁ、とうちゃんも同じ学校の谷川浩司九段の将棋を生でみれるなんて、感動や。応援せんとな」と。
自分が指しているわけでもないのに息が切れた。それほどすごかった。「ねばるなぁ、すごいなぁ」と息子。「あぁあかん、とプロはおもわへんのやろなぁ」。これでもか、それでも突き詰める姿。将棋を観ていて「真剣勝負はすごいなぁ」とおもったのは、今回がはじめてだ。
人に感動をあたえる勝負、関西対決でなんとかしたい、そんな気持ちが両者にあったのか。
簡単にだれでもが 人に感動をあたえる勝負をできるわけでもない。選ばれたプロだけが、それを成しうる。
これがほんとのプロなんだろうなぁと。手に汗にぎる熱戦は、谷川さんの勝利。
「谷川さんと握手できて嬉しかった」と息子。 「震災すぐの谷川さんと羽生さんの将棋の時くらい
とうちゃんも感動した。いやぁ、今日はええもんみせてもろたなぁ」2009年10月31日
追記 JT将棋日本シリーズは、谷川浩司九段と深浦康市王位の決勝戦で、谷川さんが12年ぶりの大会6度目の優勝。おめでとうございます。
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