「先生、がんばれって、なにがんばるん?」「なんでがんばらんとあかんの?」と子どもが聞いている。「がんばったら、ええ学校行けて、ええお金もらえる人になれるってことや」「税金ムダ使いして東京大学出ても、世界のためにならん連中ばっかりや、ってお父さん言ってたけど、、、」まぁ先生も、勉強だけ出来る人の中にはどうしようもない人も居るとおもうな。自分がたまたま官僚、ええ会社でええ仕事して、それでよし。それでいてこづるい人が多いってことかなぁ、ほんまはその人たちががんばらんとねぇ。
「先生、神戸ポートタワーにもがんばろうって書いてある。ポートタワーも30点くらいとったんかなぁ」まぁ美的センスがないから先生なら20点しかあげられない、ポートタワーあんたががんばりなさいやんねぇ。「ぼくのテスト、いっつも『がんばろう』やでぇ」「100点採ったら『がんばろう』とちゃうん?」よくできました!「よく出来ない人はいつまでも『がんばろう』なんやねぇ、サクラの花びらも増えるんよ」「ええ『がんばろう』ってダメって言葉」
「じゃぁ『がんばろう』なんて東北の人に失礼な言葉なんやね」うん、先生もそうおもう。勉強がんばったら、ピンハネして楽してお金儲けできる偉い人に成れるってことね。原発でも現場でホントに働いている人はみんな孫請け、ひ孫請けってよばれるピンハネされる側よ、そして地元の人。だからいい大学に行ってみんなピンハネする側に回って東京でええ生活したいのよ。
「いい大学って、人のだまし方を勉強する所なんや」でもね、ホントはみんなを導いてくれるリーダーや世の中に貢献する人、自分の住む町で尊敬される人に成るってことなんだけどね、勉強ができるって。生まれた町で一所懸命生きてる人に、がんばってなんて言えないわ。だけど日本にもちゃんと勉強して、ノーベル賞とか世の中のためになるコトをした人は居るんだから。「ひとりが悪いことすると、みんなが悪いっておもわれるのにね。ほんとにその人たち賢いの?」
「ホントに偉い人ってだれ? 校長先生?」「工事現場ちゃうのにジャンパー着て、ヘルメットかぶって、座ってはる人」「キャスターとかいうニュース読みのおばさん?」「あ、白装束の人やった人」「その人死にはったん?」「ちゃう、ちゃう。四国のお遍路さんしてはった人」「あぁ、あの人が偉い人やねんなぁ。がんばったらあの人になれるってこと?」「おかあちゃん、あの人も昔は厚生省の薬害エイズを追求したりしてええこともしはったんやと言ってた。だから今のお役人に、反撃されてなにもア菅になってもたって、かわいそうやなぁ」悪い官僚も確かに居るんだろうね、自分のことしか考えない人。真面
目な公僕も居るんだけどね。
「でも先生、なんでいっぱい書いてるん? 『がんばろう』って。そんなに日本は悪い点数でも採ったん?」「おかあちゃん言うてはった、ええ大学でた人が東京電力とかいうとこで無茶してもてわや。その尻拭いにボクらが大人に成ったら税金で払らわされるんやって」「悪い点採ったんはだれなんやろね?」「そやなぁ、おかぁちゃんは前の人たちが原発はええというので、こうなってしもたんやて」「その人は責任とらんでええん?」「責任とらんでもええし、怒られへんのがええ大学でて偉い人に成るってことちゃううん?」。
『がんばろう』って責任のがれの口先だけの大人には成らない分、あなたたちは立派な偉い人になれると先生おもう。
「先生!もうがんばられへん。もらしそうやぁ」そんなん神戸の海にながしたらあきません。「でも東京電力はしょんべんより強烈なん播いてるんちゃうん? おとなは良くて、子どもはあかんの?」それはへ理屈。
「屁なんかしたら、それこそもれそうや」じょんじょろり〜。@非力ですがKOBEからも応援しています。魂、命安らかに 2011.5.11記 平原綾香「ノクターン/風のガーデン」を聴きながら
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