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 好きな絵をフランスの美術館で観ていた。フランスの小学生たちは、そのアジア人の描く絵を眺めながら、隣に座り一緒に絵を模写 していた。なんで余計なもん描いてんの?と聴かれ、これはなぁっと日本語で応える。フランスはとても官僚的な杓子定規な国である、が。人が文化や人類の素晴らしい芸術を前にして、それをキヅつけるなどの不遜なことを考えるとはあまり考えない国らしい。  


 絵がキヅつけられたら、だれも責任とりたくない、だからなんでも禁止しよう。子どもはなにをするかわからない、だから子どもは排除しよう。絵の前には柵を設けて、みてもらおう。太陽にあてると絵は劣化するから、そう真っ暗やみの中でスポット展示しよう。いっそのこと本物は蔵に写 真でよい、いや本物はだれも知らないから偽物でもよい。問題が起きないように、箱にしまう、事なかれ主義。


  聖母マリアさまの絵を修復でやりそこねた? まぁ、もとの印象を加筆した人のマリア像にしてしまった事が最近ある国でおこった。それを観たその国の民は「国民性をよく表しているんじゃないかい? 他の国の人は笑うだろうなぁ、お金もないのにお金をかけて。ほんとええかげんだと。でも、それがスペインなんだから。」と笑いながらコメントしていた。それを聴いて、おもわず笑った。この国は大丈夫だと確信した、わが国とちがい笑いとばせるんだぁ、と。  


  ある作品に衝撃を受けて、なにか芸術作品を創る。美術館のなかで、なにかに憑かれたように絵にはいる人をボクはみた。そんなことがなかったかい? 自分の好きな人の写 真を撮る、絵を描く、自分で好きな船の模型を創ってしまう、そんなことが独創性とかいうやつちゃうん。たくさんある美術品のなかからお気に入りの一点をみつけだした時の、あの喜び。それをかみしめるかのかのように、水面 にたたずみながら考察するのが人の脳ではないのかい。  


  子どもと大原美術館に本物を観に行った。この日は「チルドレンズ・アート・ミュージアム」。模写 している子が居る、驚いた。今では日本もやっと先進国並みになったのか、絵をみながら感想述べてる子どももいるがその騒がしさはここち良いものだ。箱にしまっておけば安心安全なんてのが、この国のお宝のありかただ。なんの為にそれはそこに存在するのか?だれにも見せなければ安心なんて、おふだをはれば「家内安全」みたいなもんだなぁ。  


  中庭では子どもがモネの睡蓮を観ながら、それを描く。咲いている花はモネが好きな睡蓮から株分けしてこの地に持って来られたものだ。ステキではないかい、モネがこの光景をみたらなんというだろう。「にほんの格子デザインのなかにさく睡蓮は創作意欲をかきたてる。ハスの葉の色は日本人には青くみえるのかぁ」とかさぁ。こうした中から新しい芸術は生まれるんとちゃうんやろかなぁ。そして将来の美術ファンをつくりだしたのだから、ええ展示会やった。イルカさん「KANON-蓮池の夢・君に贈るFOLK SONG '96」を聴きながら@倉敷大原美術館2012.8.26

今年も子どもとともに歳時記2012年

「あれ、人はすること同じなんやなぁ」|2012.12.16
|「手を繋ぐことが出来ない」| 2012.10.27
「これで、いいのだ」|2012.9.22
「なんなん?おもしろそうやなぁ」|2012.8.26
|「それが続くわけじゃない」|2012.8.20
「夏になんで花火あがるんや」|2012.8.4
「真実を口にするのが憚られる」|2012.夏
「琵琶湖一周やぁ」|2012.夏
「仙台のキーパーすごいなぁ」|2012.7.7
「素敵な写 真だねぇ」2012.6.29
「フンガフガ」と潮干狩り|2012.6.大潮
「さぁ、さぁ」御影だんじり祭り| 2012.5.4
「あぁあの桜」今年最期のお花み気分
| 2012.4.7
「その日のまえに」永遠などないのだ|2012.3.11
「歌声の聴ける町」透明感ある社会がえぇ|2012.3.10
「本物」騙しは人の魂をうばう@那智黒|2012.3.5
「紀勢本線に乗ろ」和歌山が好きだ|2012.3.4
「春ょこい」今年こそお花見|2012.3.3
「またきてね」宮城気仙沼を応援するぞ|2012.2.11
「力を合わせ龍を呼ぶ」春節|2012.1.23
「奏でる未来」Ruri音楽仲間|2012.1.22
「一心合力」陸前高田から|1.17KOBE
「とりも生きてる」とりぱん親子|2012.1.4
新年、闇が取り除かれた2012年春。
「あの闇夜はもう明けた」新春|2012.1.1

子どもとともに歳時記2011年

子どもとともに良き日に。
歳時記リスト2010

歳時記リスト2009
子どもと歳時記。 2008年 
子どもと歳時記。 2007年 

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2013年8月16日
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