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「だんじりひきませんか」と友人の落語家・露の団六さんに誘われた。子どもの頃から祇園さんのお祭りにこころ踊らせ、田舎のおろち舞いに感激し、自分もあんなんしたいと血が騒ぐタイプ。「踊る阿呆に見るアホウ。同じアホなら、おどらなぁそん、ソン」そう祭りは決まっている。参加してこその祭り。光栄です、と参加させていただいた御影のだんじり。


  大阪のだんじりが全国的には有名だけれど、兵庫県にも各地に有り、例えば家島のような島にも地車がある。勇壮な走り回るような大阪のだんじりではなく、京都の祇園祭の山鉾巡航のような優雅に練り歩くという風情が神戸御影のだんじり。根本の部分では同じだろう。


「邪気を追い払うため、曵(ひ)きまわす」「皐月は邪気が多く、それを地車で轢いてしまう」と聴いたことがある。この時季は邪気を追い払うために、菖蒲湯に入る。また子どもが違う世界へ連れて行かれないために、鯉のぼりを風にながすのだとも。もやもやしたもんを、威勢のよさで追い払うのだろう。せまりくる暑い夏を、そんな元気で乗りきろうとした先人の智慧だ。


  鳴りものが、なぜか子どもをひきつける。そして、夢中にさせる。だんじりについてまわる子たち。大人が団結して一生懸命にまつりをする後ろ姿みて子どもは育つ。そんだけで、子どもはこうして見守られてるんや、と感じるんちゃうやろか。「おっちゃん、おもろい顔やなぁ」「鼻でかいなぁ」「ウルトラマンにしたろか」と子どもに顔をよってたかって絵の具を塗られた。その子どもたちと一緒に声をはりあげ、ええ気分。


  こうしてお祭りに参加させていただけると、その町が好きになる。そして町にゴミひとつ落ちてると自然と拾いたくなる、それが人のこころだ。こうしたつながりが人を大切にする、町を大事に扱う、かりもんの国土というものを守るということちゃうんかなぁ。ほんまええ経験をさせていただいた。御影という町がほんと好きになった。


  イメージやお金と効率だけの為に住む町を選び、その地域にはなんの役割もはたさない。面 倒な子どもの見守りはPTA、ヒマな人、自営業者にやらせておけばええ式、地域のええとこどりだけ出来れば勝ち組。これが空気だけで物事が進んでしまう、今この国の悪い社会を作り出してるんやろなぁ。「子どもを大切にする社会」とはなんなん?2012.5.4記。オルケスタ・デ・ラ・ルス「CANTARES」を聴きながら@KOBE御影

御影の町を練り歩く中御影だんじりYouTube

5月4日の氏神さんである弓弦羽神社での宮入は華麗で勇壮。 前輪をあげたまま、境内を練り歩く。観ている方は「すごいなぁ」ひき手はたいへんなんであるが、それが喜びでもある。「祭りはええなぁ」と。
今年も子どもとともに歳時記2012年

「あれ、人はすること同じなんやなぁ」|2012.12.16
|「手を繋ぐことが出来ない」| 2012.10.27
「これで、いいのだ」|2012.9.22
「なんなん?おもしろそうやなぁ」|2012.8.26
|「それが続くわけじゃない」|2012.8.20
「夏になんで花火あがるんや」|2012.8.4
「真実を口にするのが憚られる」|2012.夏
「琵琶湖一周やぁ」|2012.夏
「仙台のキーパーすごいなぁ」|2012.7.7
「素敵な写 真だねぇ」2012.6.29
「フンガフガ」と潮干狩り|2012.6.大潮
「さぁ、さぁ」御影だんじり祭り| 2012.5.4
「あぁあの桜」今年最期のお花み気分
| 2012.4.7
「その日のまえに」永遠などないのだ|2012.3.11
「歌声の聴ける町」透明感ある社会がえぇ|2012.3.10
「本物」騙しは人の魂をうばう@那智黒|2012.3.5
「紀勢本線に乗ろ」和歌山が好きだ|2012.3.4
「春ょこい」今年こそお花見|2012.3.3
「またきてね」宮城気仙沼を応援するぞ|2012.2.11
「力を合わせ龍を呼ぶ」春節|2012.1.23
「奏でる未来」Ruri音楽仲間|2012.1.22
「一心合力」陸前高田から|1.17KOBE
「とりも生きてる」とりぱん親子|2012.1.4
新年、闇が取り除かれた2012年春。
「あの闇夜はもう明けた」新春|2012.1.1

子どもとともに歳時記2011年

子どもとともに良き日に。
歳時記リスト2010

歳時記リスト2009

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