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「キレイですね、京都はどこもこうなんですか」と関東から来られた方に言われて、家の庭にも楓は多いですからねぇとふつうに答えた。だけど京都だけでなく、お隣の滋賀県や兵庫県でも紅葉の名所は多いですよ、と。「いやぁ、昨日大阪のお城と御堂筋が紅葉がキレイと言われたんですが、あれはちょっと」と言われる。よくよく聴いてみると、はっと合点がいった。


 関西人の言う紅葉は【赤色、紅色、黄色、オレンジ色、茶色】が紅葉だと思っている。それが、関東人は【紅色】なのだ。それは楓の木の、一般 では赤く紅葉した、というイロハモミジの紅色だ。黄色い楓もあるが。樹木には育つ地域と、いくら植林しても育たない地域がある。関西ではふつうに庭木としてあるモミジも、北海道では育たない。イロハモミジは南関東が北限、北関東から北は植えてもあまり育たない。関東にはイロハモミジの紅色紅葉がすくなくて、黄色い紅葉なのだ。


  北海道の紅葉は、それこそ桜や七竃の【真っ赤】だ。そしてオーク、ぶな林も多いので【黄色】や白樺の【緑黄色】の落葉まえも美しい。東北は知り合いが居ないので秋の季節行った事もないが、実家のある新潟は紅葉が映える県だ。ということは、その人の住んではる地域によって、ひと事で「紅葉」とくくっても、そのイメージする色はそれぞれ違う。「燃える秋」と言った五木寛之さんは、どんな色の紅葉をイメージしているのか、一度聴いてみたいのだ。


  これが日本に住んでない人の紅葉となると、イメージがもっと複雑になってくる。京都で写真を撮っていて知り合いになった写真好きな台湾人は「紅葉の絨毯のような落葉が撮りたいんだ」と言った。それなら京都のお寺さんは観光名所で朝掃除が行き届いてるから駄目。奈良、滋賀や兵庫のお寺さんのモミジがいいかもとアドバイスした。旬といわれるものが好きな日本人は、最近は侘びさびがなくて落下には興味もしめさない。基本的に木の葉が落下しない温暖な国、南方系の人は落下した葉になにかを感じるようなのだ。この感覚がなんともいぃんだなぁ。

  関東人の好きな紅葉の名所が、なぜかイロハモミジの場所ばかりなのが不思議だったのだが、なんとなく合点がいったのだ。まぁメディアで言うところの「紅葉」はイロハモミジの紅色の絵が多いので、そう成ってしまうのだろうけれど。つまりは子どもの「無いものねだり」なのかもしれない。自分の周りのいい紅葉が見えない、すこし気の毒なきさえするんだけど。

  『そうだ京都にいこう』そんなになぜ関東人は春と秋になると京都に来たがるのか、これで理由がよくわかった。上の写真は、そうだ京都にいこうの秋のポスターになったこともある、京都山科にある毘沙門堂の参道。そうだの2011年の秋ポスターでは紅色の絨毯が印象的だったけれど、地元の方にお聴きすると「撮影の時には掃除を何日もせずに貯めたものであんな光景はみたことない」と。台湾の方くれぐれもご注意を。2016.12.7記、二十四節季「大雪」ということで、北海道大雪山の紅葉、下写真。


子どもと歳時記2016
「なぜだかわかった、京都にいこう」@秋のおくりもの
「逢いにいかれましたか」@秋のおくりもの
「今年花火をみましたか」@夏のおくりもの
「縁日にいきましたか」@夏のおくりもの
「夏はこぅNo problem」@夏のおくりもの
「そっと悲しみにこんにちは」3.11
「旧正月らしく獅子de春節爆舞」2.13
「うはぁうわうはぁde春節爆笑」2.8
「さぁ飛び出そう」@長田神社追儺式2.3
「畳の上で眠れる幸せ」@1.17


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2016年12月10日 変更
紅色/194+32+71
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