ハルカ北ノ國ニ美シキ桜ノ園ガアッタ
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北海道の桜は本土のソメイヨシノやヤマザクラとまた趣が違う。北海道の桜はピンクの色が非常に鮮やかなオオヤマザクラやカスミザクラが牧場などで目をひく。そして、八重桜などの園芸品種として華やかな桜が多く育つ地でもある。北海道一番の桜の名所と言えば松前だ。むかし、松前に京都から輿入れした藩主の奥方達が故郷をしのんで桜を植えたり、参勤交代の際江戸から持ち帰ったりしたのがはじまりと言われている。松前に移り住んだ和人が長崎、下関、関西と交易をし、その際に桜の苗木も多数持ち込まれた。その後松前のこの地で自然交配したりして、全く新しい桜が生まれたりしたのだ。関西の人には大阪造幣局の桜の通
り抜けでお馴染のぼんぼりのような里桜が、北海道の松前にも数多く咲くのだ。それも規模がいかにも北海道らしく雄大でいい。それに桜の名札などもあり、よくわかる。桜好きなら一度は松前の桜祭りを見に行きたい、その前に大阪造幣局か広島造幣局で八重桜の研究してからならなおさら良い。本土では、もう直ぐ夏だと桜のことなどすっかり忘れてしまった5月、ゴールデンウィークがおわったころが見頃。
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1965年に開園した松前町桜見本園には、古くからある桜の品種や松前の桜守りと言われる浅利政俊氏が作りだした新種の桜など約600本の桜が咲く。種類によって早咲き、中咲き、遅咲きと花期が異なり、5月の間いつでもお花見ができる。松前独特の種類として、マツマエハヤザキ(ナデン)、センネンジヒザクラ、コウゼンジシロヤエザクラなど。松前の小学校教師の浅利政俊氏が人為的な交配で作りだした新種の桜も数多い。紅時雨、静香、蘭蘭、北鵬、新珠、松前大潮、松前八重寿、松前、松前富貴、松前花山院、松前花染衣などが、浅利政俊氏によって作りだされた新しい桜だ。桜の品種改良を推し進めているところはこの地以外はすくなく、貴重な桜も多い。見本園は解説板も整備されていて、解りやすい。このような桜だけの観察園は少なく、貴重な存在だ。このほか、松前には桜が至る所に咲く。町の背後にある将軍山の一帯はオオヤマザクラ、カスミザクラがたくさん咲く。また老木と呼ばれる桜は光善寺の境内にある樹齢200年のマツマエハヤザキの血脈桜だ。松前町桜見本園には約140品種600本の桜が
植えられている。 |
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写真は1997年5月11日撮影。 場所 北海道松前郡松前町松城 交通 JR江差線木古内駅から松前バスターミナル行きバスで 1時間半、松前城前下車とほ5分 問い合わせ先 松前町役場01394-2-2275 |
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北の動物たち |
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