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 私のホームページには桜だけのホームページがあるくらいだから、3月の花はきっと桜だろう・・と思われていた方には、すこし肩透かしだが、3月の花は菜の花。そのきいろい色がなんとも春らしい色で私は大好きなのだ。春のきいろい花でレンギョウの花も大好きだ。私の好きな色が黄色なのだが、それでも春の花の中では桜が一番好きなのだが。


  菜の花は誰もが知っている花である。知らない人はいない、そして日本全国で栽培されている。そう、花というより野菜として知っている方もいる。昔からアブラナとよばれ親しまれ、'花からナタネ油として食用やあかり用の燃料など生活と密接な関係の植物として栽培され続けてきた。また若い葉は食用になり美味しい。昔からのアブラナの葉は、淡緑色で軟らかく白いロウ質があるが、葉が厚く濃緑色で白いロウ質をかぶっているのが明治以降に欧米から導入されセイヨウアブラナ。また、切り花として栽培されているのがハナナと呼ばれるチリメンハクサイの一種の菜の花。みんな菜の花として私たちの生活の中にはある。で目でたのしむものもあれば味をたのしむ菜の花もあるから、おもしろい。


 原種は中国から渡来してきたもので、平安時代に京野菜として栽培が始められたと言う説が。全国各地で栽培されていて、九州から北海道まで菜の花畑はほんとに数多い。私も撮影で訪れただけでも各地に菜の花畑の名所があった。


  鹿児島開聞岳と菜の花畑は西郷どんのように豪快な姿だったなぁ。北海道大雪山アンガス牧場の菜の花畑はヒロビロ雄大だで、感動した。鳥取大山の菜の花畑は繊細で美しかった。このほか桜の名所の近くの畑にはよく菜の花畑があったりする。これもまた黄色とさくら色で春だなぁという気分がいやおうなしに盛り上がるから嬉しい。


 菜の花には動脈硬化を防止する効果があると言われ、和え物やおひたしなのどの和風の食べ方からスパゲティやベーコン巻きなどいろんな食べ方がある。私自身、若菜を食べたりする場合はあまりあの黄色い菜の花畑を想像して食べないところが不思議だ。完全に青野菜としてたべてるなぁと思う。花は関西から南はもちろん春3月ごろから咲くのだが、信州など寒いところでは5月頃に咲く花で春3月の花ともいいがたい。北海道では6月から7月に咲いていたり。


 ただ菜の花にはなぜか春の小川がよく似合う。「春の小川」と言えば高野辰之さんの作詞の有名なうただが「菜の花畑に入日薄れ 見わたす山の端(は) 霞(かすみ)ふかし」と歌う「おぼろ月夜」(高野辰之作詞・岡野貞一作曲)もよく知られている。以前桜の撮影で山梨県の石和温泉の小川の桜を撮影していたら向こうに菜の花が咲いていたのが印象的だった。私の住む兵庫県では揖保川太子町あたりの菜の花畑は小川とはいかないが川の流れとたくさんの菜の花がそよぐ爽快さだ。


 春の撮影はついつい桜が私の場合メインになるので夕暮れ時に近づき「あぁ、もうひかりが。あぁ、そうださっきの菜の花に行こう」と黄色いクルマ走らせることがよくある。菜の花畑ついた時にはすでに月知らぬ 間に出でていて、菜の花畑を観ているあいだにだんだんあたりがさびしい夕暮れとなる。そんなとき「菜の花や 月は東に日は西に」(蕪村)とはよく言ったものだなぁ、なんて感心してしまう。きっと菜の花は「春は人間さまもいそがしく、また桜があるから特に私たちの花なんかに見向きもしない、せっかくこうして咲いているのに・・」なんて思ってるんだろうなぁ。
 上の写真はアンガス牧場の菜の花 畑 しかしこの地の菜の花は6-7月ごろに咲く。大雪山山麓の広大な大自然の中で、 世界2大肉専用種の一つ「アバーディンアンカス種」を 飼育生産している牧場 場所/北海道上川町菊水池ケ丘 交通/JR北海道上川駅下車、クルマで約20分 問い合わせ先/アンガスの郷 JA上川 (01658)2-1111
※初掲載1999年2月 、データは当時のものです
菜の花や 月はひがしに 日はにしに

 

2月の花は梅4月の花はふたごの桜
桜のウェッブ花見をどうぞ サクラノ咲ク美シキ國ガアッタ

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2014年2月22日 変更

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