人は旅に出ると なにかに出会う
 だから人は旅をする 

枝ぶりも良く、美し姿の光福寺枝垂れ桜

 垂れ下がった枝の長さがひときわ美しいのがここ光福寺の大糸桜だろう。高台にある塀の外にその美しく伸びた枝をしだれている。シダレザクラはエドヒガンの変種で、枝がしなやかに垂れ下がるので鑑賞価値が高くて、その優美な姿に枝垂れ桜だけを追いかけている桜好きもいる。かく言う私も、枝垂れ桜が大好きで3月末にはいつもソワソワしている、さぁ旅にでようと。  

  よく言われるのが「そんなに桜のためによく暇とお金がありますね」自分の趣味にお金を使わない人はいない。好きなことが出来ないのなら、なんで生きとんの?と答えたくなる。だれだって好きなことをしてるのだ。そのために働いている人もいる。友人や周りの人間のほんとに好きなものが何かを知って、それにまつわる情報をプレゼントが出来れば最高なのだ。ゴルフが好きじゃない人に、いくらゴルフの話しをしても困惑されるだけだ。会社ではそうもいかないといやいやゴルフをしている友人は言うが、あれはセクハラに近いものがあると私などは思う。「なんで○○くん、ゴルフしないのだ」なんて。私もむかし言われた。みんながみんなゴルフしたらヘンやろ、と一昔前まではだれも思わなかった。好きなことから話しが弾み、ほんとにそのことが好きなもの同志が簡単に集まれる場所、好きなことに関する情報交換、それがインターネットだと思う。今はほんとイイ時代なのだ。

 この桜を観に行った時、おもしろい事件があった。私はクルマが好きで、乗っているクルマも目立ってしまう。さぁ、帰ろうとクルマのエンジンかけてふと、前を見るとワイパーに何か挟んである。「やべぇ、この民家の人かな、クルマ邪魔だったんだ」と思い、その紙を抜き取ると「唐突に申し訳ありません。KGOBです・・」と書いてメールアドレス書いてある。ひと安心、ただメールアドレスが書いてあったんで、どうしたものかと。しかし、こんな出会いもおもしろい。旅はみちずれ世は情けとはよく言ったもんで、旅に出会いは必須条件。私は旅先でつれあいをみっけたし、旅先で知りあった方の母国まで遊びに行ったり、自殺願望の人を助けたり、私自身も何度も助けられたりと旅から学んだものは大きい。それになんでこの人はここに来たのか?桜か、それとも地元の人か、とにかく少なくとも私と同じ学校の出身者だからおもしろそう、とメールした。クルマ好きで、それもマツダ車のファンの方で写 真好きのニコンファン、不思議なもんだと思いながら何度かメール交換した。私も乗ってるクルマはマツダのロードスター、カメラはニコンなのだ。しかし旅先で知りあったわけだが、お顔は知らない、ここがおもしろい。インターネットのおかげで気軽にメールでやり取りできる。手紙や電話とも少しちがう気楽さもある、時間も気にしなくてもいい。旅の楽しさがメールでひとつ広がった気がした。

  ここ光福寺の大糸桜は花の色も淡く、花もちいさな枝垂れ桜だ。中国山地の山々に囲まれた山間部に咲くこの枝垂れ桜は播州播磨地方では随一の枝垂れ桜として古くから有名で見物客も多い。根回り8メートル、高さ13メートル、推定樹齢約300年。1.5-2センチの薄紅色の花を一房に2-5個つける。ここ光福寺は「欅の木の一本造り」と呼ばれ播磨一本堂とも呼ばれる。

*このページの製作年は2000年、データ内容は当時のものです*

 

 


撮影は2000年4月13日
場所
兵庫県佐用郡南光町交通JR姫新線徳久駅から神姫バス船越行き20分
漆野下車とほ5分、クルマ中国自動車道佐用ICからやく10分
 問い合わせ先
光福寺0790-77-0212 
南光町林崎はひまわりの里としても有名で
山あいの町に夏黄色いじゅうたんがひかれる。
こちらの方も一見の価値がある。

 

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